国税庁の国税システム更改後のe-Tax不具合

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システム停止
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行政、国内
目次
  1. 経緯
    1. e-Taxの利用とソフトの不具合
    2. 納付の不具合
    3. 贈与税申告情報の閲覧
  2. 時系列
  3. 影響範囲
    1. 電子納付を扱う組織の告知
  4. 対応と現状
  5. 未公表の事項
  6. 注
  7. 出典
  8. 更新記録

国税庁が2026年9月24日に国税システムを更改した後、e-Taxではログインや納付などの機能に不具合が出て、税務署の窓口では手続に相当の時間を要する状況になった⁠[2、4、5、7]。デイリースポーツの記事によると、国税庁は10月2日、e-Taxで79人分の贈与税申告書など〔注1〕が本人以外にも閲覧可能になっていたと発表した⁠[20]。国税庁は10月19日に窓口の告知を改め、各種手続に「通常より時間を要する場合があります」とした⁠[7]。

経緯

国税庁は9月29日に更新した窓口の告知で、国税システムの更改は完了しているが、窓口業務に必要なシステムの稼働に問題が生じていると説明した⁠[7]。

e-Taxの利用とソフトの不具合

ログインの告知の当初の版で国税庁は、マイナンバーカードでe-Taxにログインする場合は「マイナンバーカード・スマホ用電子証明書」からログインするよう案内した⁠[4]。マイナポータルからの情報の取得はできないとも注記した⁠[4]。国税庁は別のお知らせで、「e-Taxにおける障害対応のため」として9月25日0時〜4時に緊急メンテナンスを行うとし、その間はe-Taxを利用できないとした⁠[6]。

e-Taxの利用停止の告知では、国税庁は初めに「e-Taxの利用ができない状況」と書き、その後マイページが利用できない状況と改めた⁠[8]。9月25日17時の追記では、民間会計ソフト、e-Taxソフト、確定申告書等作成コーナーによる申告書・申請書の作成と送信は利用でき、利用できない機能は確認中だった⁠[8]。

e-Taxソフトの告知では、9月24日に更新したソフトに、バージョンアップが正常に認識されない不具合があった⁠[9]。国税庁は利用者に再ダウンロードを求めた⁠[9]。不具合が出ている状態のソフトで申告や申請をしても、その内容に誤りは生じないと説明した⁠[9]。

納付の不具合

国税庁は完了表示の告知の当初の版で、インターネットバンキングによる納付では、一部の金融機関で納付手続自体は完了しているのに、画面に「納付完了」と表示されないとした⁠[5]。複数回納付すると重複して引き落とされるとして、解消までは別の納付手段を使うよう求めた⁠[5]。

国税庁は9月30日、手数料納付の告知に追記した⁠[11]。対象は9月24日から9月28日までにe-Taxのメッセージボックスへ「納税証明書の手数料納付のお知らせ」が格納された人で、インターネットバンキングでの手数料納付は「現在も」「ご利用いただけません」とした⁠[11]。納税証明書を急ぐ場合は、税務署の窓口でその旨を申し出るよう求めた⁠[11]。

国税庁の9月28日18時30分の追記では、e-Taxから納付の操作をすると、e-Govのホームページへの遷移時かその後の操作でエラーが表示され、原因は調査中だった⁠[10]。e-Govのホームページを経由せずに各金融機関のインターネットバンキングから直接納付するか、ATMを使えば納付できると案内した⁠[10]。

国税庁は振替納税の告知で、預貯金口座から正常に引き落とされているのに、マイページの「振替納税結果表示」画面に「振替不能」等と表示される場合があるとした⁠[12]。通帳などで振替結果を確かめるよう求め、正常に引き落とされていれば改めて納付する必要はないと案内した⁠[12]。振替結果の内容を一時的に表示しない措置は、表示される振替結果に誤りがあったためだと説明した⁠[12]。

贈与税申告情報の閲覧

税のしるべ(大蔵財務協会)の10月2日の記事によると、他人の申告書等が見られる状態になったのはマイページの「贈与税関係情報」で、その期間は9月24日8時30分から24時までだった⁠[19]。9月25日にも、4時から15時58分までの間、同じ状態にあった⁠[19]。

税のしるべは、9月24日に贈与税関係情報の機能を充実させるためシステムを改修した際にこの事象が生じたと報じた⁠[19]。発覚の直後には、国税庁がマイページに関する機能の利用を止め、システムを改修した⁠[19]。

朝日新聞の記事では、国税庁は利用者からの情報提供を受けてこの機能を停止した⁠[18]。不具合を解消した後、9月27日からは利用できるようになったと報じた⁠[18]。

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時系列

時系列
日付主体内容資料
2026年4月22日国税庁9月24日の国税システムの更改と、そのためのメンテナンスの間はe-Taxを利用できないことを予告した⁠[1]
2026年9月24日国税庁マイナポータル経由のログインができない状況、インターネットバンキングによる納付の完了表示の不具合、税務署窓口の手続の遅延を告知した⁠[4、5、7]
2026年9月24日8時30分ごろ-インターネットバンキングによる手数料納付ができなくなった⁠[11]
2026年9月25日8時30分-マイナポータル経由のログインと納付の完了表示の不具合が解消した⁠[4、5]
2026年9月25日16時ごろ国税庁e-Taxの利用ができない状況を告知した⁠[8]
2026年9月26日13時ごろ国税庁e-Taxソフトの不具合を解消するための更新を行った⁠[9]
2026年9月27日国税庁0時30分に緊急メンテナンスのため再びe-Taxを利用できない状況になったと追記し、その後、一部の機能の利用不可の解消を告知した⁠[8]
2026年9月28日8時30分ごろ-e-Govを経由するインターネットバンキングによる納付ができなくなった⁠[10]
2026年9月29日8時30分ごろ-インターネットバンキングによる手数料納付ができない事象が解消した⁠[11]
2026年9月30日国税庁e-Gov経由の納付の不具合の解消を告知した⁠[10]
2026年10月5日国税庁手数料納付の不具合が解消したと告知を改めた⁠[11]
2026年10月6日国税庁「振替納税結果表示」画面の誤った表示を告知し、16時30分の追記で振替結果の内容を一時的に表示しない措置をとったとした⁠[12]
2026年10月13日国税庁振替納税結果表示の改修を終え、正しい情報を表示していると告知した⁠[12]
2026年10月16日国税庁マイページの「贈与税関係情報」に加えた機能の情報の反映を、当分の間見合わせると告知した⁠[3]

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影響範囲

窓口の告知(9月29日の版)では、納税証明書の交付は、e-Taxで請求した場合であっても即座にはできない状況だった⁠[7]。電子交付を希望しても書面での交付になる場合があり、そのときは税務署から連絡する⁠[7]。

税のしるべによると、贈与税申告書等を閲覧した可能性があるのは本人以外の19人だった⁠[19]。申告書等には申告者のほかに贈与者や関与税理士の個人情報も記載されており、併せると203人分の個人情報が閲覧された可能性があると報じた⁠[19]。

デイリースポーツの記事では、閲覧した人が他人の申告書を保存した形跡はなく、流出は確認されていない⁠[20]。

電子納付を扱う組織の告知

表1:電子納付の障害を告知した組織
組織告知した障害期間(告知の記述)資料
ゆうちょ銀行国税庁のシステム不具合により、ゆうちょダイレクト、ゆうちょ通帳アプリ、ATMでゆうちょPay-easy(ペイジー)サービスを使って国税庁あてに払い込むとエラーが表示され、納付できなかった9月24日0時30分ごろ〜9月25日8時30分(国税庁の緊急メンテナンスの後に解消)⁠[15]
e-Gov(デジタル庁)e-Govへの接続がしづらい状況、電子納付サイトにアクセスできない事象、電子納付サイトの金融機関選択画面で画面遷移が正常に行えない事象接続は9月28日9時ごろ〜19時ごろ、アクセスは同じ日の12時15分ごろ〜14時20分ごろ、画面遷移は9月29日に発生を告知し9月30日0時40分の追記で解消を告知⁠[13、14]
福井銀行マルチペイメントネットワーク(ペイジー)での電子納付のうち、財務省会計センター(国税庁、法務省)へのお支払いができない状況9月28日に発生し、9月29日18時に復旧⁠[16]
GMOあおぞらネット銀行Pay-easy(ペイジー)電子納付の「情報リンク方式」による一部払込みで、インターネットバンキングへの遷移の際にエラーが表示される事象9月28日に発生し、9月29日9時の更新で復旧している旨の連絡を受けたと告知⁠[17]

福井銀行は9月28日11時58分の告知で、原因の調査と復旧の作業が進められている旨の連絡を受けているとした⁠[16]。インターネットバンキングを使った納付はできると案内した⁠[16]。GMOあおぞらネット銀行は、急ぐ利用者に、ペイジー番号を発行してインターネットバンキングで番号を入力するオンライン方式で払い込むよう求めた⁠[17]。

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対応と現状

国税庁は9月24日、マイページの「贈与税関係情報」に「更正・決定の通知情報」「相続時精算課税適用状況」「書面申告提出状況」の機能を加えた⁠[3]。これらの情報は、10月19日以降にマイページに反映されるとしていた⁠[3]。反映を見合わせる期間は、引き続き「申告書等閲覧サービス」を使うよう案内した⁠[3]。

国税庁のサービス紹介のページによると、このサービスでは、納税者が過去の申告事績等を確かめて申告書等を作る場合に、税務署が提出済みの申告書等を閲覧に供する⁠[21]。

改めた後の窓口の告知では、国税庁は窓口業務に必要なシステムの稼働について、引き続き改善に向けて取り組んでいる⁠[7]。納税証明書の交付手続も、e-Taxで請求した場合であっても「通常より時間を要する場合があります」と改めた⁠[7]。国税の納付には、ダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード納付、スマホアプリ納付などのキャッシュレス納付を使うよう求めた⁠[7]。現金は金融機関の窓口でも納付できると案内した⁠[7]。

国税庁は窓口の告知で、電子申請をする利用者に、マイページの「基本情報」にある「電話番号」欄への電話番号の登録を求めている⁠[7]。登録が無いと、税務署から連絡ができず、手続を進められない⁠[7]。

税のしるべによると、閲覧された可能性がある人には、国税局または税務署の職員が個別に連絡し、経緯を説明していた⁠[19]。閲覧した可能性がある本人以外の人にも個別に連絡して、データを保存したかを確かめ、保存していれば削除するよう依頼し、すでに終えたと報じた⁠[19]。

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未公表の事項

  • e-Taxと税務署の窓口の各不具合の技術的な原因と、国税システムの更改との関係
  • 9月28日からの電子納付の障害の原因と、e-Gov・金融機関が告知した障害との関係
  • 各不具合の影響を受けた利用者の数と納付の件数
  • 「贈与税関係情報」の機能の反映を見合わせた理由と再開の時期、閲覧の不具合との関係
  • 税務署の窓口の手続が通常に戻る時期

注

  • 〔注1〕朝日新聞は、本人以外が閲覧していた可能性がある対象を「計79人分の個人情報や納税記録などが記された申告書など」と報じた⁠[18]。

出典

当事者

関係組織

報道機関

背景資料

更新記録

  • 2026年10月25日9時30分:公開した。
  • 2026年10月25日14時35分:「経緯」「影響範囲」「対応と現状」で、段落の頭に告知の発表元を置いた段落の続く文を、「とした」で結ばない事実の文に改めた。
  • 2026年10月25日20時50分:日付の表記を月日の形に改めた。
  • 2026年10月26日2時13分:「贈与税申告情報の閲覧」の税のしるべの記事の文を、閲覧できた機能と2つの期間の3つの文に分けた。
  • 2026年10月26日5時37分:「贈与税申告情報の閲覧」で、閲覧できた機能と9月24日の期間を1つの文にまとめ、9月25日の期間の文の結びを改めた。
  • 2026年10月31日:「対応と現状」の個別連絡の文から謝罪の句を外した。
  • 2026年11月3日:「納付の不具合」の文の言い回しを改めた(事実と出典は変えていない)。

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