Adobe Campaign Classicの脆弱性CVE-2026-48286
Adobeの2026年6月30日の告知APSB26-69によると、Adobe Campaign Classicの誤った認可の脆弱性CVE-2026-48286は、任意のコード実行に至りうる[1]。Adobeは、この脆弱性の悪用を認識していないとした[1]。Adobeはリリースノートで、修正版Build 9397をオンプレミスとハイブリッドの導入で非推奨とし、Build 9398以降へのできるだけ早い更新を勧めている[3]。
脆弱性の内容
AdobeはCVEレコードで、任意のコード実行は現在のユーザーの権限で起こりうると説明した[4]。悪用に利用者の操作は要らず、スコープは変更される[4]。
| 項目 | 値 | 資料 |
|---|---|---|
| CWE | CWE-863(Incorrect Authorization) | [1] |
| 深刻度(Adobe) | Critical | [1] |
| 優先度(Adobe) | 1 | [1] |
| CVSS 3.1の基本値(Adobe) | 10.0 | [1] |
| CVSSのベクトル(Adobe) | CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H | [1] |
| リスク(HKCERT) | Medium Risk(影響はRemote Code Execution) | [11] |
| リスク(MS-ISAC。ColdFusionと合わせた勧告の評価) | 大・中規模の政府機関と企業はHIGH、小規模の政府機関と企業はMEDIUM、家庭の利用者はLOW | [10] |
Adobeは、ColdFusionのセキュリティ情報APSB26-68もAPSB26-69と同じ日に公開した[2]。APSB26-68が扱うCVEに、CVE-2026-48286は含まれない[2]。
時系列
| 日付 | 主体 | 内容 | 資料 |
|---|---|---|---|
| 2026年 | Adobe | APSB26-69とCVEレコードを公開し、Campaign Classic v7のBuild 9397を出した | [1、3、4] |
| 2026年 | CISA(ADP) | CVEレコードにSSVCの評価を付けた | [4] |
| 2026年 | MS-ISAC | Adobe製品の勧告2026-066を出した | [10] |
| 2026年 | JPCERT/CC | Weekly Reportで「複数のアドビ製品に脆弱性」を取り上げ、関連文書にAPSB26-69を挙げた | [6] |
| 2026年 | Adobe | APSB26-69のページを更新した | [1] |
| 2026年 | NIST | NVDの記録を分析済み(Analyzed)として更新した | [5] |
対象の製品と版
| 製品 | 影響を受ける版 | 修正版 | 資料 |
|---|---|---|---|
| Adobe Campaign Classic ACC v7(Windows、Linux) | 7.4.3 build 9396以前 | 7.4.3 build 9397 | [1] |
APSB26-69が当てはまるのは、オンプレミスのAdobe Campaignのインスタンスだけである[1]。完全なオンプレミスの導入と、ハイブリッドの導入のオンプレミスの構成要素がこれに含まれる[1]。Adobeは、Adobeがホストするインスタンスは既に修正済みで、対応は要らないとした[1]。
悪用の状況
CVEレコードに付いたCISA(ADP)のSSVCの評価は、悪用(Exploitation)がnone、自動化の可否(Automatable)がyes、技術的な影響(Technical Impact)がtotalだった[4]。NVDの記録には、CISAの既知の悪用された脆弱性(KEV)カタログへの追加を示す項目が無い[5]。
Center for Internet SecurityのMS-ISACは、ColdFusionと合わせた勧告2026-066で、これらの脆弱性が悪用されたという報告は現在無いとした[10]。
修正と回避策
Adobeは利用者に、インストールした製品を最新版に更新するよう勧めた[1]。
Campaign Classic v7のリリースノートによると、Build 9397はセキュリティの修正を含み、それまでのCampaign Classic v7の版に置き換わる[3]。Build 9397では、webForm.jspがクライアントから送られたctxパラメータを既定で無視するようになった[3]。この動作はdisableCtxInWebFormパラメータで制御し、既定の値はtrueである[3]。ctxパラメータを渡すwebFormの要求は設定ファイルで一時的に元の動作に戻せるが、Adobeはこの使い方を段階的にやめるよう求めている[3]。
JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は、製品を修正済みのバージョンに更新すれば、この問題は解決するとした[6]。MS-ISACは、脆弱なシステムにAdobeの更新を適切な試験の後すぐに適用するよう勧めた[10]。
未公表の事項
- 脆弱性のある機能・エンドポイントと、攻撃の前提条件
- 脆弱性の発見者・報告者
- APSB26-69の8月11日の更新の内容
- Build 9397のctxパラメータの変更とCVE-2026-48286との関係
出典
当事者
- [1]Adobe Inc.『Security update available for Adobe Campaign Classic | APSB26-69』(2026年6月30日公開、2026年8月11日更新)
- [2]Adobe Inc.『Security update available for Adobe ColdFusion | APSB26-68』(2026年6月30日公開、2026年7月13日更新)
- [3]Adobe Inc.『Latest Release | Adobe Campaign』(2026年6月30日公開、2026年10月15日更新)
公的機関
- [4]CVE Program『CVE-2026-48286』(2026年6月30日公開、2026年8月27日更新)
- [5]National Institute of Standards and Technology『CVE-2026-48286』(2026年6月30日公開、2026年10月25日更新)
- [6]一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター『JPCERT/CC WEEKLY REPORT 2026-07-08』(2026年7月8日公開)
- [10]Center for Internet Security, Inc.『Multiple Vulnerabilities in Adobe Products Could Allow for Arbitrary Code Execution』(2026年7月1日公開)
- [11]Hong Kong Computer Emergency Response Team Coordination Centre『Adobe Monthly Security Update (June 2026)』(2026年6月10日公開、2026年7月8日更新)
更新記録
- 2026年7月2日:公開した。
- 2026年7月8日:JPCERT/CCのWeekly Report 2026-07-08号(出典6)とHKCERTの告知の7月8日の更新版(出典11)を加え、「脆弱性の内容」「時系列」「修正と回避策」を改めた。
- 2026年7月13日:AdobeのColdFusionのセキュリティ情報APSB26-68の7月13日の更新版(出典2)を加え、「脆弱性の内容」を改めた。
- 2026年8月11日:Adobeのセキュリティ情報APSB26-69の8月11日の更新(出典1)を「時系列」と「未公表の事項」に加えた。
- 2026年8月27日:CVE ProgramのCVEレコードの8月27日の更新版(出典4)を加え、「脆弱性の内容」と「悪用の状況」を改めた。
- 2026年10月15日:Adobeのリリースノートの10月15日の更新版(出典3)で、Build 9397の非推奨とBuild 9398以降の推奨をリードに加え、「修正と回避策」を改めた。
- 2026年10月25日:NISTのNVDの記録の10月25日の更新版(出典5)を加え、「時系列」と「悪用の状況」を改めた。
