アルカディアの一斉情報配信サービスSpeeCAN RAIDENへの不正アクセス

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目次
  1. 経緯
    1. 不正なメールの配信
    2. 痕跡と改竄の確認
  2. 時系列
  3. 影響範囲
    1. 自治体などの告知
    2. 報道が伝えた府県警と自治体
  4. 対応と現状
    1. 当局への報告と代行報告
    2. 会見での説明
  5. 未公表の事項
  6. 注
  7. 出典
  8. 更新記録
  9. 関連記事

アルカディアの2026年10月13日の発表によると、同社が運営するSpeeCAN RAIDENで第三者による不正アクセスが行われ、個人情報が漏洩した可能性がある⁠[2]。アルカディアのシステムからは、不正なプログラムによって不正なメール1,423,428通が外部に配信された⁠[1]。10月23日の説明資料と報告書では、全サービスを漏えいの可能性の対象とした⁠[5、6]。

経緯

アルカディアの10月19日の文書によると、添付ファイルを公開しているメディアサーバーに、内部のURLにアクセスできるディレクトリパストラバーサルが存在していた⁠[4]。内部のソースファイルが取得されたことで設定ファイル内のサービス間ログイン用シークレットキーが取得され、このキーを使ったアカウントIDへの総当たり攻撃でログインされた⁠[4]。ログインされたセッションからは、内部情報が取得されている⁠[4]。

アルカディアは同じ文書の経過で、10月11日6時54分から16時33分にかけて、JSの取得、モバイル向けのパス(/m/)の探索、/api2/loginでのログイン試行があったと説明した⁠[4]。ディレクトリトラバーサル、セッション固定攻撃、SQLインジェクションのチェックと、大量のログイン試行、パスの総当り探索、/media以下のトラバーサルチェックも続いた⁠[4]。

アルカディアの10月13日の第2報では、調査で外部からの不正な侵入経路が判明し、被害の拡大を防ぐため、侵入経路となっていたraiden3とs2のサービスを緊急停止した⁠[1]。停止していないサービスは、サーバーを点検して不正なプログラムが設定されていないことを確かめた⁠[1]。不正なアクセス元のIPアドレスを特定し、アクセスを拒否するよう設定した⁠[1]。アルカディアは公式ブログに、一部サービスの緊急停止を知らせる告知も掲載していた⁠[9]。

侵入経路の遮断にあたり、アルカディアはファイルサーバーの脆弱性を修正し、内部APIのログインテストを止めた⁠[4]。raiden3では、ownerページからサービスが作成されていた⁠[4]。10月12日9時30分にはDBのパスワードを変更した⁠[4]。17時5分にWordPressのプラグインが追加されていることが発覚し、18時30分にowner画面とsupportのパスワードを変えた⁠[4]。

アルカディアの記録によると、DBのパスワード変更が原因で、S町の消防情報の外部連携が失敗し、自動応答が止まり、S県道路の空メール登録画面にエラーが表示された⁠[4]。電話発信もパスワードの変更以降に失敗しており、10月12日13時58分に修正した⁠[4]。旧119RAIDENのO市では10月14日に電話1件の架電が遅れた⁠[4]。

不正なメールの配信

アルカディアの文書では、10月13日0時10分にメール送信の試験(DKIM・DMARCなど)があった⁠[4]。送信は5件ずつなど少しずつ始まり、最終的に1000件ずつになった⁠[4]。大量に配信されていることから4時10分にバックドアの設置が発覚し、4時25分に不正なメール配信を検知した⁠[4]。4時48分には、流量の制限として一部のメールの配信速度を変えた⁠[4]。

アルカディアは、外部に配信された不正メールの多くはクレジットカード会社からの残高確認のような内容で、フィッシング詐欺が疑われるとした⁠[4]。10月21日の第17報では、少なくとも869,575通は同社が保有するメールアドレスへの配信ではないと説明した⁠[1]。今後は外部機関でダークウェブ調査を行い、結果を後日報告する⁠[1]。

痕跡と改竄の確認

アルカディアの記録では、10月13日18時にNET119のDBで不正アクセスの痕跡を見つけた⁠[4]。18時28分には、docomoエリアメール担当から不審なアクセスを検知した旨の連絡があった⁠[4]。

アルカディアは、10月14日19時5分にraiden3とs2のリバースプロキシを無効にし、隔離していたWEBサーバーをネットに接続して、侵害されていないことを確かめた⁠[4]。22時50分には、raiden3のDBで書き換えられた箇所を複数発見した⁠[4]。改竄されたデータの手作業での修正は、10月15日9時30分に終えた⁠[4]。13時30分には、raiden3のソースコードに改竄が無いことを確認している⁠[4]。

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時系列

時系列
日付主体内容資料
2026年10月11日6時26分-アクセスが始まった⁠[4]
2026年10月11日16時30分アルカディア不正アクセスが疑われる不審な挙動を確認した⁠[1、2]
2026年10月11日16時39分-config.iniの取得に成功した⁠[4]
2026年10月11日23時40分アルカディア社内のシステム監視でDBの異常な負荷を覚知し、不正アクセスを検知した⁠[4]
2026年10月12日3時ごろアルカディア侵入経路を塞ぐ応急措置を講じ、影響範囲を特定する調査を始めた⁠[1、2]
2026年10月12日15時20分アルカディア個人情報保護委員会へ速報を報告した⁠[4]
2026年10月13日1時17分-外部への不正なメールの配信が始まり、7時16分まで続いた⁠[1]
2026年10月13日10時20分アルカディア公式ブログで公表し、10時48分にraiden3とs2の契約者へ緊急停止の案内メールを送った⁠[4]
2026年10月13日11時アルカディアraiden3とs2を緊急停止し、11時10分に会社のサイトでも公表した⁠[4]
2026年10月13日11時40分アルカディア所管警察署に相談し、13時54分にJPCERTコーディネーションセンターへメールで相談した⁠[4]
2026年10月13日12時50分さいたま市不審メールを受信したとの市民の問い合わせを受け、12時52分にアルカディアに確認して不正アクセスを覚知した⁠[10]
2026年10月13日14時12分アルカディアraiden・raiden2・s・raiden2XLの契約者へ不正アクセスの案内メールを送った⁠[4]
2026年10月14日8時30分アルカディア旧119RAIDEN・NET119と社内会計サブシステムのDBに不正アクセスの痕跡を見つけた⁠[4]
2026年10月14日15時アルカディア第4報で、NET119と119RAIDENでも個人情報が漏洩した可能性があると公表した⁠[1]
2026年10月15日15時10分アルカディアraiden3とs2が復旧し、すべてのサービスの復旧を完了した⁠[4]

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影響範囲

大阪府箕面市のアルカディアのSpeeCAN RAIDENは、災害情報などをメール・電話・FAX・SNS・緊急速報メール・防災アプリ・防災行政無線などに一斉に発信するサービスで、J-ALERTや気象情報とも連携できる⁠[47]。NET119は、聴覚言語障害者が文字のチャットで火災や救急の緊急通報をするサービスである⁠[47]。

表1:アルカディアが示した導入状況(2026年9月末現在の契約数)
区分契約数資料
官公庁875件(自治体715件〔注1〕、消防署312件、警察署22件)⁠[5]
企業他242件⁠[5]
学校584校⁠[5]
表2:アルカディアが示した漏洩の可能性がある個人情報の最大件数
対象メールアドレス電話番号FAX番号資料
raiden.ktaiwork.jp、raiden2.ktaiwork.jp、raiden3.ktaiwork.jp、raiden2.speecan.jp、s.ktaiwork.jp、s2.ktaiwork.jp(第2報)約3136000件約105000件約15000件⁠[1]
119RAIDEN(fs119.ktaiwork.jp。第11報)約97000件約17000件約400件⁠[1]
NET119(第11報)9,020件のメールアドレスに紐づく個人情報〔注2〕--⁠[1]

アルカディアの第2報では、示した件数をあくまでも推定値とし、調査を続けている⁠[1]。対象の項目は、連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX番号、担当者、契約情報と、「履歴として保存されている本文に記載されている内容」である〔注3〕⁠[1]。クレジットカードなどの決済情報は扱っておらず、漏洩の対象ではない⁠[1]。

NET119と119RAIDENについて、アルカディアは10月14日の第4報で、対象のURLとしてnet119.speecan.jp、net119fd.speecan.jp、fs119.ktaiwork.jpを挙げた⁠[1]。第4報の段階では、全サービスを対象に不正なプログラムの有無を調べており、サービスを止める検討はないとした⁠[1]。第5報では、119RAIDENのfs119.speecan.jpと119r.speecan.jpは対象外と判明し、第11報でも119RAIDENを止める予定はないと説明した⁠[1]。

アルカディアの10月16日の第11報では、NET119の要配慮個人情報は漏洩していないことを確認したとした⁠[1]。NET119の対象は、10月23日の説明資料ではメールアドレスに紐づく個人情報だけで、既往歴などは含まない⁠[5]。映像通報は、10月14日の第6報の段階で漏洩の可能性はないとしていた⁠[1]。

自治体などの告知

表3:漏洩の可能性を告知した自治体などと対象の件数
組織対象のサービス件数・人数含まれる情報公表日資料
さいたま市防災行政無線メール、災害時防災情報電話サービス34,783件、73件、157件(第3報)メールアドレス(うち195件は市職員の氏名と紐づいて漏洩していた)、氏名・電話番号、令和6年2月以降の配信履歴本文に記載された氏名・年齢・性別10月13日⁠[10、11、12]
横須賀市防災情報メール、防災情報FAX、防災情報電話、よこすか防犯あんしんメールの各配信サービス47,065人、996人、11人、10,848人メールアドレス、氏名(事業者名)・電話番号・FAX番号・メールアドレス、氏名・電話番号・FAX番号、メールアドレス10月13日⁠[13]
大分県県民安全・安心メール等配信システム27,667件登録者のメールアドレス10月13日⁠[14]
岡山市岡山市防災メールなど約4500件、約5000件、約350件配信先のメールアドレス、市職員のメールアドレス・電話番号・所属先・職員番号など、ダム放流通知先の氏名・電話番号10月13日⁠[40]
神戸市職員情報伝達メールシステム約13,000人分、約80人分職員の氏名・職員番号・所属・メールアドレス、電話番号10月14日⁠[16]
京都市SpeeCAN RAIDEN83件、184件(計267件)自主防災会の学区名・電話番号又はFAX番号、職員の局区名・メールアドレス・電話番号(氏名は登録されていない)10月14日⁠[17]
小樽市登録制メール、職員参集メール、NET119720件、940件、37件氏名・メールアドレス、氏名・所属・携帯番号・メールアドレス、氏名・住所・性別・電話番号・メールアドレス10月14日⁠[21]
三鷹市緊急情報配信サービス、職員参集メール22件、12件、1,218件登録者の管理番号・電話番号、登録施設の施設名・FAX番号、市職員の氏名・所属・職員番号・メールアドレス10月14日⁠[22]
城陽市安心・安全メール-氏名、メールアドレス、電話・FAX番号10月14日⁠[25]
長岡市ながおかDメールプラス、電話配信サービス、市職員一斉メール-配信先のメールアドレス、配信先の氏名・電話番号、職員氏名・メールアドレス10月14日⁠[26]
岡崎市おかざき防災緊急メール、学校情報メール配信システム、メール指令用配信サービス約37,000件、児童生徒約30,000人の保護者等、約2,400件メールアドレス・電話番号・ファクス番号・氏名、氏名・メールアドレス、メールアドレス・電話番号10月14日⁠[32]
横須賀市消防局119RAIDEN(消防団員向け災害出動指令メール)消防団員757名・消防職員500名、最大600件氏名・メールアドレス、配信した火災や救助などの災害発生場所の住所と災害点名(住所、苗字)10月15日⁠[33]
福岡県土砂災害危険度情報配信システム-利用登録者のメールアドレス、住所など10月15日⁠[18]
福岡市福岡市避難情報配信システム1,038人分登録者(視覚や聴覚に障がいがある方など)の電話番号、FAX番号、配信希望理由10月15日⁠[19]
大津市防災メール配信サービス-登録したメールアドレス10月15日⁠[20]
柏市かしわメール配信サービス登録者が推計18,000人、市職員が推計3,422人登録者のメールアドレス、市職員の氏名・メールアドレス等10月15日⁠[27]
都留市消防本部NET1194件氏名・電話番号・メールアドレス10月16日⁠[29]
静岡市静岡市防災メール市民34,336件・市職員6,915件(過去に登録を解除した人の推定を合わせて市民35,121件・市職員14,476件)登録者情報10月27日⁠[28]
下北地域広域行政事務組合NET1195名氏名・生年月日・性別・住所・電話番号・メールアドレス・FAX番号・他サービス登録時に入力した情報-⁠[31]

静岡市は、静岡市防災メールの登録者情報が漏えいしたことが判明したと告知し、認知症高齢者見守り事業「認知症しずメール」でも「同様の事案が発生しています」とした⁠[28]。横須賀市は個人情報保護委員会へ報告し⁠[13]、さいたま市は防災行政無線の放送依頼元(警察)と10月28日に情報を共有した⁠[12]。

表4:配信の停止と継続を告知した自治体など
組織影響公表日資料
横須賀市状況が確認されるまで4つの配信サービスを停止10月13日⁠[13]
大分県10月13日16時25分から新規登録・変更・配信解除を停止。登録者への気象警報などの配信は通常どおり10月13日⁠[14]
港区区からの緊急速報メール(エリアメール)を配信できず、再開の目途は立っていない。続報で、配信システムは個人情報を保有せず区民への影響はないとした10月13日⁠[34、35]
神戸市職員情報伝達メールシステムを緊急停止10月14日⁠[16]
京都市SpeeCAN RAIDENの停止で、登録者への気象情報・避難情報と職員への配備体制の一斉連絡ができず、電話や情報共有アプリなどで対応10月14日⁠[17]
城陽市配信を継続10月14日⁠[25]
小樽市10月26日更新の版で、両サービスは復旧済みとした10月14日⁠[21]
岡崎市システムが使えることを確かめ、同じシステムで対象者に注意喚起のメールを送信10月14日⁠[32]
大津市10月13日11時から防災メール配信サービスを休止し、10月15日15時15分の復旧を確認10月15日⁠[20]
福岡市避難情報が必要な場合はこれまでどおり同じシステムで配信10月15日⁠[19]
御前崎市防災メールサービスを緊急停止し、運営会社の安全性の確認を経て10月15日15時30分に復旧10月15日⁠[24]
柏市運営事業者の安全性の確認を受け、10月15日15時にはメール配信を再開10月15日⁠[27]
飛騨市消防本部NET119緊急通報システムと119RAIDENを一時運用中止し、NET119はFAX、119RAIDENは電話などの連絡網で対応。告知の段階で不審なメールの受信などの情報はない10月15日⁠[30]
都留市消防本部停止の措置を取らず運用を継続10月16日⁠[29]
岡山市事業者から安全性確保の連絡を受け、10月16日18時から災害時一斉情報配信サービスの利用を再開。「情報が悪用されたような事案が確認されている」とした10月16日⁠[15]
牧之原市まきのはらTeaメールを、運営会社の安全性の確認を受けて10月15日夕方に再開し、当面は緊急情報だけを配信10月22日⁠[23]
下北地域広域行政事務組合NET119は通常どおり使えるが、新規登録は安全が確認されるまで停止-⁠[31]

京都市は、10月13日10時48分にシステム運営事業者から連絡があったと告知した⁠[17]。神戸市への連絡は10時50分ごろ⁠[16]、福岡市への連絡は14時13分だった⁠[19]。岡崎市は、10月11日にシステム提供元事業者から、不正アクセスが疑われる不審な挙動が発生した旨の連絡があったと告知した⁠[32]。下北地域広域行政事務組合では、漏洩の可能性がアルカディアのホームページの記載で判明した⁠[31]。

横須賀市は、登録者から不審なメールの着信について問い合わせを受けて事業者に確認し、10月11日の不正アクセスを確認したと告知した⁠[13]。市は、すでに不審な迷惑メールが届いていることも確認している⁠[13]。横須賀市消防局は、事業者や消防局を装った不審な郵便物が送られる可能性があるとした⁠[33]。

10月22日には、牧之原市の市民に、メールアドレス「raiden@ktaiwork.jp」からクレジットカードの架空請求メールが届いた⁠[23]。静岡市が告知した不審メールは、実在するクレジットカード会社を名乗り、件名が「<重要>ご利用確認のお願い」、送信元のアドレスが「〇〇@raiden.ktaiwork.jp」だった⁠[28]。

東村山市、各務原市、美唄市、島本町も、不正アクセスに関する告知を掲載した⁠[36、37、38、39]。

報道が伝えた府県警と自治体

漏えいの可能性があるとした自治体は、産経新聞によると兵庫県・加古川市・芦屋市・西宮市・豊岡市⁠[44]、ITmedia NEWSによると各務原市・由利本荘市・尾張旭市である⁠[41]。

FNNは10月20日の記事で、警察関係者の話として、アルカディアのシステムを利用していた京都や愛知、広島、福岡など22の府県の警察で個人情報の流出の可能性があると報じた⁠[45]。このうち20府県警は災害時の安否確認サービスを利用していたため、警察官や職員の氏名やメールアドレスなど約12万5000件が流出した恐れがあると伝えた⁠[45]。4府県警では、防犯メールを利用していた住民の個人情報が流出した可能性があるとも報じた⁠[45]。

毎日新聞の報道を伝えたITmedia NEWSの記事によると、栃木県警では全職員約3900人分の氏名・所属・職名・携帯電話番号・メールアドレス(電話番号とメールアドレスは一部私用を含む)が流出した恐れがある⁠[42]。県警はアルカディアから連絡を受けた日のうちに、システムの運用を中止した⁠[42]。ITmedia NEWSは同じ記事で、神奈川・福岡・愛知・埼玉・群馬・広島・香川の各県警でも職員などの情報が対象になったとする報道も挙げた⁠[42]。各県警とも、報道の段階では情報の不正利用は確認されていない⁠[42]。

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対応と現状

アルカディアは10月15日の第9報で、侵入経路は遮断し、システム内に不正なプログラムが無いことも確認したと説明した⁠[1]。脆弱性には随時対応を進めており、情報漏洩の範囲は引き続き調べている⁠[1]。すべての利用者には、念のためログインパスワードを変えてからシステムを使うよう求めた⁠[1]。raiden3とs2の緊急停止は、説明資料では約52時間だった⁠[5]。

アルカディアの10月21日の第15報によると、LINE、X、Facebookとの連携を使う契約者は、チャネルシークレットの再発行などの再設定をする必要がある⁠[1]。同じ日には、6つのサービスでFAX・放送連携・ファイル添付の機能を調査と検証のため制限し、その日のうちに解除した⁠[1]。10月22日には外部システムからのAPI連携機能を止め、利用者はSpeeCAN RAIDENから手動で発信する必要があるとした⁠[1]。オプションの気象情報連携機能には影響がない⁠[1]。

アルカディアの10月22日の第20報では、raiden系の3つのサービスで「ログイン時2段階認証」を必ず使うよう求めた⁠[1]。メールアドレスに送る確認コード(送信から15分間有効)で認証する⁠[1]。10月23日にはライデン・スクールにも設定を求め⁠[1]、10月27日に設定の方法を公開した⁠[8]。10月30日11時には、SpeeCAN RAIDENのスマホサイトにもこの機能を加えた(設定はPCサイトで行う)⁠[1]。

アルカディアは、サーバー設備の増強に伴うサービスの一時停止の作業日を、10月28日から11月4日に変えた⁠[7]。予備日は11月18日とした⁠[7]。

アルカディアの10月19日の文書によると、ディレクトリパストラバーサルの解消、不正なソースコードが無いこと、データベースが健全であること、設定ファイルとcronなどの設定に問題が無いことを確認している⁠[4]。より詳細な調査と対策は、セキュリティ専門の第三者機関に依頼して手続きを進める⁠[4]。

  • すべてのサービスで、社内で立ち上げたLLMを活用した脆弱性診断とコードレビューを行い、今後は外部の会社に委託して脆弱性診断を受ける⁠[4]。このLLMは社内利用のみに限定したものである⁠[5]。
  • 社内からデータベースへアクセスする方法を見直し、パスワードをサービスごとに個別に設定した⁠[4]。今後は2段階認証を必要とするなど、対策を強める⁠[4]。
  • 各サービス、各プロセスの自動監視を強め、SOC(Security Operation Center)の導入も検討する⁠[4]。
  • X、Facebook、LINE、Yahoo防災アプリ、緊急速報メール(エリアメール)との連携の設定ファイルを順次見直し、防災行政無線などへの連携はメーカーなどと協調して動作を検証する⁠[4]。

アルカディアは10月14日の第3報で、不審な連絡などの二次被害が懸念されるとして、管理者に登録者向けの注意喚起の文例を示した⁠[1]。大津市は事業者の案内文と同じ3文で注意を呼びかけ⁠[20]、城陽市は事業者から注意喚起の依頼があったと告知した⁠[25]。アルカディアは説明資料で、住民への案内は個人情報保護法の目的外利用になるため、同社から直接のメール配信はしていないとした⁠[5]。会社のサイトのお知らせでは、詳細を公式ブログで随時更新すると案内した⁠[3]。

当局への報告と代行報告

アルカディアは10月19日の文書で、個人情報保護委員会、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)プライバシーマーク推進センター、総務省近畿総合通信局、ISMS日本能率協会へ報告済みだとした⁠[4]。箕面市警察・大阪府警とも協議しており、アクセスログなどをもとに被害届を出す予定である⁠[4]。10月15日の第7報では、近畿経済産業局などの関係機関へも相談・通報したとしていた⁠[1]。

アルカディアの10月16日の第10報では、本来は各契約者が個人情報保護委員会へ報告する必要があるが、委員会と相談し、同社が代行して報告する準備を進めているとした⁠[1]。報告代行の案内メールは10月19日にSpeeCAN RAIDEN・NET119・119RAIDENの契約者へ送り、10月20日には総務省への報告代行の案内を販売代理店へ送った⁠[1]。

アルカディアの10月23日の説明資料によると、代行報告には自治体の同意が必要になる⁠[5]。10月26日の第23報では、同意を得たリストとともに「行政機関の漏えい等事案報告書」を10月23日に個人情報保護委員会へ報告したとした⁠[1]。残りは「今月中を目途に」回答を得て、順次報告する予定である⁠[1]。

会見での説明

ANNは、アルカディアの社長が10月23日の会見で、すべてのサービスは復旧しているとしつつ、攻撃は現在も続いているため、状況次第では再び停止する可能性もあり得るとしたと報じた⁠[46]。

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未公表の事項

  • 実際に漏洩した件数と人数(アルカディアは10月19日の文書で、具体的な数値などの特定にはなお時間を要する見通しとした⁠[4])
  • メディアサーバーの脆弱性が生じた経緯と、WordPressのプラグインの追加とバックドアの関係
  • 攻撃の主体
  • ダークウェブ調査と第三者機関の調査の結果
  • 10月22日に止めた外部システムからのAPI連携機能の再開の時期

注

  • 〔注1〕ITmedia NEWSはデジタル庁の資料をもとに「全国700自治体が採用している」と、INTERNET Watchは「全国の700以上の自治体が導入しているとされる」と報じた⁠[40、43]。
  • 〔注2〕10月14日の第4報では、NET119の最大件数を約13000件としていた⁠[1]。
  • 〔注3〕10月13日に会社のサイトで出した第一報では、対象項目を「連絡先データ・担当者・契約者情報」と書いていた⁠[2]。

出典

当事者

関係組織

報道機関

背景資料

  • [47]株式会社アルカディア『会社概要』(公開日不明、2026年10月31日閲覧)

更新記録

  • 2026年10月31日15時22分:公開した。
  • 2026年10月31日16時57分:「会見での説明」から謝罪の句を外した。

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