Cisco Nexus 9000のSilicon Oneの遠隔コード実行の脆弱性

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脆弱性の公表
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国外
目次
  1. 脆弱性の内容
  2. 時系列
  3. 対象の製品と版
  4. 悪用の状況
  5. 修正と回避策
  6. 未公表の事項
  7. 注
  8. 出典
  9. 更新記録
  10. 関連記事

Ciscoの2026年9月2日のアドバイザリによると、Nexus 9000シリーズスイッチのSilicon Oneの統合部分に、認証されていない遠隔の攻撃者がroot権限でコードを実行しうる脆弱性CVE-2026-20212がある⁠[9]。Ciscoはこの脆弱性に対処するソフトウェア更新を公開しており、回避策もあるとした⁠[9]。

脆弱性の内容

アドバイザリの説明では、脆弱性は既定のL3のVRF(virtual routing and forwarding)で、TCPの43210番と43211番のポートに到達できるために存在する⁠[9]。攻撃者は影響を受ける機器に接続して細工した入力を送り、それがroot権限のコードとして実行されることがありうる⁠[9]。悪用によってS1HALのプロセスが異常終了し、機器が再起動する場合もある⁠[9]。

Ciscoは、この脆弱性がCisco TAC(Technical Assistance Center)のサポートケースを解決する過程で見つかったと説明した〔注1〕⁠[9]。EclypsiumのInfraTrust Pulseは「Two debug ports in the default VRF」の見出しでこの脆弱性を取り上げた⁠[13]。

表1:脆弱性の評価
項目値資料
CVECVE-2026-20212⁠[4]
CVSS v3.1の基本値(Ciscoの評価)9.8(CRITICAL)、AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H⁠[4]
Security Impact Rating(Ciscoの評価)Critical⁠[9]
CWECWE-1327(Binding to an Unrestricted IP Address)⁠[4]
不具合のIDCSCwu32817⁠[4、9]

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時系列

時系列
日付主体内容資料
2026年8月26日Cisco9月2日に公表するアドバイザリの事前告知を出した⁠[10]
2026年9月1日CiscoLive Protect shield lp00031のリリースノート(10.6(3)向けと10.6(3s)向け)を更新した⁠[2、3]
2026年9月2日Cisco16時(GMT)にアドバイザリcisco-sa-n9k-s1-rce-EH8dEtrの初版を公開し、事前告知にアドバイザリへのリンクを加えた⁠[9、10]
2026年9月2日CVE ProgramCiscoを割当元とするCVE記録を公開した⁠[4]
2026年9月2日NVDこの脆弱性を登録した⁠[5]
2026年9月3日CERT-In注意喚起CIVN-2026-0436を出した⁠[11]
2026年9月23日EclypsiumInfraTrust Pulseの2026年9月号でこの脆弱性を取り上げた⁠[13]

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対象の製品と版

CVE記録〔注2〕は、影響を受けるCisco NX-OS Softwareの版として、10.3(1)から10.6(3s)までの45の版を挙げる⁠[4]。The Hacker Newsは、この範囲をアドバイザリ自体は示さず、Software Checkerに委ねていると報じた⁠[6]。

アドバイザリは、公表時にSilicon One ASICを含んでいたNexus 9000シリーズの機種を、PIDで10挙げた⁠[9]。Ciscoの設定ガイドによると、Live ProtectはNX-OSに組み込んだTetragonのエージェントを通じ、eBPFでリアルタイムのカーネルレベルの保護をする機能である⁠[8]。ソフトウェアの更新や再起動をせずに、CVEの補完的な制御とゼロデイ攻撃の緩和ができる⁠[8]。

表2:影響を受ける機種と使えるLive Protect shield
機種(PID)使えるLive Protect shield資料
N9324C-SE1U、N9348Y2C6D-SE1UNX-OS 10.6(3)向けと10.6(3s)向け⁠[2、3、9]
N9364E-SG2-O、N9364E-SG2-Q、N9396T12C-SE1、N9348Y12C-SE1、N9396Y12C-SE1、N9336C-SE1NX-OS 10.6(3)向け⁠[2、9]
N9K-C9804、N9K-C9808使えない⁠[2、9]
表3:Ciscoが影響を受けないと確認した製品
製品資料
Nexus 3000シリーズ、Nexus 7000シリーズ⁠[9]
表2以外のNexus 9000シリーズ、ACIモードのNexus 9000シリーズのファブリックスイッチ⁠[9]
Firepower 1000・2100・4100シリーズ、Firepower 9300、MDS 9000シリーズ⁠[9]
Secure Firewall 200・1200・3100・4200・6100シリーズ⁠[9]
UCS 6300・6400・6500・6600シリーズのファブリックインターコネクト、UCS X-Series Direct Fabric Interconnect 9108 100G⁠[9]

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悪用の状況

CiscoのPSIRT(Product Security Incident Response Team)は、この脆弱性の公表や悪用を把握していないとした⁠[4、9]。CISAがCVE記録に加えたSSVCの評価は、Exploitationがnone、Automatableがyes、Technical Impactがtotalである⁠[4]。

西オーストラリア州政府の注意喚起では、州のWASOCは注意喚起を書いた時、州政府のネットワークでこの脆弱性が悪用されたとの報告を受けていなかった⁠[12]。インドのCERT-Inは注意喚起で深刻度をCRITICALとし、Ciscoのアドバイザリのとおりに更新を適用するよう求めた⁠[11]。

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修正と回避策

  1. iACL(infrastructure access control list)で、機器宛ての通信のうち必要な管理プレーンと制御プレーンの通信だけを許可するか、ローカルに設定したIPアドレス宛てで宛先ポートが43210か43211のTCPパケットをすべて明示的に拒否する⁠[9]。
  2. Live Protect shield lp00031を適用する⁠[2、3]。
  3. Cisco Software Checkerで、使っている版に影響するアドバイザリと最初の修正版(First Fixed)を調べる⁠[9]。

Ciscoはアドバイザリで、iACLの回避策は試験環境で展開して有効性を確かめたもので、利用者は自らの環境での適用性と効果を判断する必要があると説明した⁠[9]。

Live Protect shieldのリリースノートでは、shieldはソフトウェアの更新を予定できるまでの一時的な緩和策で、完全に修正するには修正済みの版への更新が要る⁠[2]。shieldの展開では、SSH、Telnet、NX-APIのいずれかで接続しなければならない⁠[2]。NX-OS 10.6(4)以降に更新すると、shieldの動作モードはN/Aに変わる⁠[2]。

Ciscoは事前告知で、強化リリースとアドバイザリを毎月第1・第3水曜日に公表すると説明した⁠[10]。公表の7日前には、事前告知を出す〔注3〕⁠[10]。Ciscoは同じアドバイザリを、セキュリティ情報のサイトにも公開した⁠[1]。

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未公表の事項

  • 2つのポートで動くサービスの名前と用途
  • 修正済みのNX-OSの版の一覧
  • 脆弱性が見つかったサポートケースの顧客

注

  • 〔注1〕CVE記録は、発見の区分をEXTERNAL(外部)とした⁠[4]。
  • 〔注2〕CVE記録の題は「Cisco Nexus 3000 and 9000 Series Switches」で始まり、Nexus 3000の語を含む⁠[4]。
  • 〔注3〕Ciscoは6月2日のブログで、7月から月2回の定期の公表に移ると説明していた⁠[7]。

出典

当事者

公的機関

調査・観測

報道機関

背景資料

更新記録

  • 2026年9月5日:公開した。
  • 2026年9月23日:EclypsiumのInfraTrust Pulse 2026年9月号(出典13)を加え、「脆弱性の内容」と「時系列」を改めた。

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